
どうも、ケアニンあがちょ(@careninagacho)です(^^♪
同居者や地域の高齢者で認知症の人(らしき人)はみえますか?
実際には身近にいても、気づいていないパターンもありますよね。
以前に比べて認知症に関するニュースや記事を多く目にするようにもなりました。
そもそも認知症は誰でもなる可能性があるので、認知症の方が身近にいる事はなんら不思議な事ではありません。
それもそうです、65歳以上の高齢者の認知症有病率は2020年時点で約602万人であり、6人に1人が何らかの認知症を患っている状態にある訳です。
そこで心配な声が聞こえてきます。

「ウチのおじちゃん、最近は特に物忘れが増えていて、何度も同じことを言うの。いい加減イライラしちゃうし、どう対応したら良いのか・・。
身内だから余計に感情的にイライラしちゃう気持ちも理解できます。

今回は今後も増加していく認知症の人との関わり方についてポイントを押さえておきましょう。
まずは「認知症」の理解が第一歩

認知症の名称は知られてきましたが、以前は「痴呆症」と呼ばれていました。(未だに痴呆と言う人はいますが。)ただ、痴呆症という名称は侮辱的な表現であり、正しく状態を表していない事から、2004年12月に「認知症」と変更されていました。
認知症の方と一緒に暮らしていたり、身近にいれば、「何でこんな事も分からないのだろう?」「また忘れちゃってる」と感じた事はあるのではないでしょうか。
認知症の主な症状を引き起こしている原因は【脳】にあります。
まずは、その原因を知り、認知症の理解を深める事が第一歩です。
少々理解できても、現実は難しい問題

身近にいる認知症の人との接し方に、悩んだり、困ったり、避けたり・・とそんな経験はありませんか?その経験の中で感じた気持ちは当然の心理だと思います。
特に同じ事を繰り返し訴えられたり、ありもしない事を言われたり、場合によっては物を盗んだと犯人扱いされたりと、関りを持つ中でかなりストレスを感じた経験もあるかもしれません。
自分の気持ちをコントロールする事も必要ですが、人間そんなに器用な人ばかりではありませんよね。
溜まりに溜まったストレスで、その本人を傷つけてしまった人や、自分自身が鬱的になってしまった人など、どちらも辛い状況下になってしまう事だって考えられます。
そんな悲しい状況に陥る前に、上手に関われるポイントを確認しましょう。
本人の不安・不穏を誘発させる様な接し方
何気ない会話の中で、思わず言ってしまっている事や、傷つけてしまっている事がありませんか?
何を言っても相手は『分からない、理解できない』・・なんてことはないんですよ。
その一言、その表情、その行動に対して、安心できたり、気持ちが安らかになったりと関わり方で反応は大きく変わってくるものです。
■介護者側のありがちな不適切な言動

「どうしてこんな事をしたの!何で勝手に外に出るの!」
※問い詰めるような言い方、伝え方。

「ご飯こぼしてっ!なんでこんなに汚すの!」
※責めたり、叱責するような言い方。

「座っててよ。もうやめて!そんな事をやっちゃダメ!」
※命令、指示的な言い方。

「お風呂に入ってよ!何回も言わせないで!」
※拒否するからと、しつこく何度も言う。
ここまでザっと例を上げましたが、まだまだありがちな言い方、伝え方はあります。
認知症が進んでくると、言葉の内容の理解が乏しくなってくる事は事実です。
しかし、内容が分からないから何を言っても良いなんてことはあり得ません。
また、言葉の内容が乏しくなってくる分、表情や声のトーン(非言語)などから、
「この人、なんだか怒っている」
「何でこの人は、こんなに私を責めるの?」
と伝わってしまう事は往々にしてあります。
言い方、伝え方のポイント

認知症に方との関り方、伝え方のポイントを意識したコミュニケーションの取り方をするだけでも、その本人の安心感に繋がることだってあります。
■コミュニケーションのポイント(基本的な事)
①本人の気持ちを考え、汲み取ろうとしながら、訴えに耳を傾ける(傾聴)
②ゆっくり、穏やかに接する。笑顔が決めて。
③言葉のトーンや口調や目線に気を付ける(見下ろしてダメ)
④言葉だけでなく、ジェスチャーやモデリングなどもいれると、内容が伝わりやすい。
⑤無関心な態度や対応で疎外感を持たせない、寄り添う姿勢。
⑥いろいろと詰め込んで説明しない、説明ではなく、納得をしてもらう。
先ほど述べたように、認知症の方は言葉の内容に理解が乏しくなりがちです。
無理やり理解をさせようと思っても、こちらが求めるような結果は得られにくいのです。
そうなると、

「何で分かってくれないの」「何でこんなことするの!」
と、段々と介護者のイライラやストレスが圧し掛かってくることとなります。
認知症の人と介護者側のお互いのストレス回避を上手くする為に、まずはポイントを頭に置き、意識しながらコミュニケーションを図りましょう。
認知症ケアの基本視点
認知症の方も介護者側も住み良く、安心できる環境で過ごしてく中で、大切な視点があります。
①本人らしさの実現(その人自身が願っている事や望んでいる事を把握できているか?)
②本人の気持ちや意向の理解(安心感、不安感、困りごと等を把握できているか?)
③本人の心身機能の持続(出来る事や得意なことなど、本人が持っている力を活かせているか?)
このように、認知症の人が安心して暮らしていくには、介護者側がどれだけ本人に対して理解を示しているかが重要です。

「簡単に言うなよっ」
て思われるかもしれませんが、簡単には言っていません(*_*;
日頃からの会話や、その本人の過去の経歴や経験なども知ることで、見えてくる事も知れる事もあります。

認知症サポーター養成講座を受けよう
認知症を知る機会を作ることが求められています。
地域住民が一人でも多く認知症の正しい理解を深め、認知症の人やその家族を支えるサポーター(応援者)を作ることを目的とした講座があります。
地域住民だけではなく、企業や学校でも開催ができます。
まとめ

ここまでお読み頂きありがとうございました。
この記事では、認知症の人との関わり方のポイントを説明してきました。
❶理想と現実の問題。
❷不安・不穏を誘発させる接し方。
❸言い方、伝え方のポイント。
❹認知症ケアの基本視点。
以上です。
認知症の人だからといって特別な人な訳ではありません。
同じように一人の人間、一人の人生の先輩として敬いの気持ちを忘れずに関りを持ちましょう。
そして関りの中で不安や不満は決して一人で抱えないでください。
周りの友達や同僚に愚痴をこぼす事も介護者側の気持ちを少しでも安定化させるためであれば、必要なことだとも思います。
介護者側の気持ちが安定していなければ、認知症の人も不安な気持ちになりますからね。
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