
こんにちは、ケア人あがちょ(@careninagacho)です。
皆さんは自宅でお風呂に入れていますか?余程理由がない限りはほとんどの方は自宅で入っていますよね。
夏場は暑いので、シャワーだけで済ます人も少なくないと思いますが、汗は流せてサッパリしますが、冬場はそういう訳にはいきませんよね。
お風呂に入る事で得られる効果やメリットはあります。しかし、介助が必要な方を自宅お風呂に入れる事は簡単な事ではありません(*_*;

そこで今回は、心身機能が心配な方でも自宅で心置きなくお風呂に入る為に考えたいポイントをいくつかお話したいと思います。
自宅で入れない理由

自宅で入りたくても入れない理由はどんなところにあるのでしょうか。

自宅でゆったりとお風呂に入りたいけど、足も上がりにくいし、一人で入るには不安があるしなぁ・・・
家族(介助する人)がいない
一人暮らしであってもお元気な方であれば、当たり前のように自宅で入浴をされて方も多くいらっしゃいますが、それでも一人で入る事に危険を感じながら入っている方もいます。
家人が自宅に居れば、家人が居る時間に合わせて入浴することで、万が一の時には直ぐ対応してくれる安心感になります。
しかし、見守れる人が居なければ、万が一の事を危惧して一人で入ることを躊躇することになります。
体の機能低下(寝たきりなど)
介護度が重い状態の方、寝たきりの状況であれば、通常の自宅のお風呂で入る事はかなり困難となりますので、家族の方が入れようと思っても、支える程度で入れる状況ではなく、ガッツリと身体介護をすると思います。
そうなると無理な体勢を強いられたり、完全に腰を痛める原因になったり、本人も安心して入浴が出来ないのではないかと感じます。
狭い
一般家庭のお風呂場であれば、決して広いスペースがある訳ではないですよね。
お風呂に入るまでの過程には戸の開閉や浴室内の移動、体を洗う行為、そして浴槽に浸かるといった動作が必要になりますが、介助スペースに入るには狭くて介助できない問題があります。
段差などの設備問題
浴室に行きつくまでに段差があったり、浴槽が深くて入るには負担が大きかったり、滑りやすい場所なので転倒リスクを懸念する事にもなります。
自宅でお風呂に入りやすくする工夫

入りたくても入れない理由があるのであれば、その理由が解消されれば良い訳です。
では、どんな方法があるんでしょうか。

困りごとが解消するように一緒に考えてみましょう(^^)/
住宅改修
例えば、足が上がりにくく、浴槽への出入りに不安を感じていたり、浴槽内が深くて出入りするのに負担が大きく感じている場合には、すのこを敷く事で床面から浴槽縁までの高さが低くなり、浴槽をまたぎやすくなります。
この場合には、段差解消という形で住宅改修を受けれる事になります。
また、浴室内に手すりがなく体を支える事に不安を覚える場合には、手すりを取り付ける事で解消されるかもしれません。
この他にも状況に応じても改修方法は異なります。専門員に相談する事で「こんな方法があったんだっ⁈」ていう提案を受けられるかもしれません。
住宅改修は上限20万円までなら改修費用が補助されます。
福祉用具購入
浴室内で体を洗う時や、浴槽に入る動作時に、福祉用具を使用する事で安心できる材料もなります。
体を洗う時用に、小さな椅子を使っている人が居ますが立ち座り動作にとても不安定です。
シャワーチェアを使う事で、立ち座り動作や体を洗う際には安定して行うことが出来ます。
※負担割合が1割の人であれば、2000~3000円ぐらいで購入可能です。
あとは、浴槽をまたぐ際に一役買ってくれるのが、浴槽の縁に取り付けるタイプの手すりが使い勝手が良いです。
浴槽の出入り動作の補助と湯に浸かっている時も捕まる部分もありますし、不要な時には取り外しもできます。
福祉用具購入は、上限で年間10万円までであれば負担割合いに応じた費用で購入ができます。
介護サービスを受けて入浴をする場合

お風呂場を改修したり、福祉用具を使用して、自宅での入浴の可能性を上げる事はできます。
しかし、身体機能の低下が明らかの場合や認知症の進行による浴室内での危険認知度が低い場合には、人の目と手が必要不可欠だと感じます。
その不安材料を補う意味としても以下のサービスがあります。
訪問介護(ヘルパー)や訪問看護に依頼する
毎回、家人が入浴対応をするご家庭はありますが、大変ですよね。
さまざまな介助シーンの中で、入浴介助が一番と言っていいほど体力を使いますし、下手なやり方、慣れない方法による腰への影響なども心配です。
そこで、介護保険を利用して入浴対応をしてくれるサービスがあります。
介護の資格を持った介護員が対応してくれる訪問介護、看護師が体調確認や入浴をお手伝いしてくれる訪問看護というサービス形態があります。
特に浴室における身体介助(入浴介助)は、下手な介助技法を用いるとお互いにとって不安と負担がのしかかるものです。危険を感じながら介助する事は、決して勧めれませんので、介護のプロにお任せする事も検討の価値はあるかと思います。
訪問入浴に依頼する
先ほどから述べているサービスや福祉用具を活用しても、どうしても無理が生じるケースはあります。無理してお風呂に入る事で危険は増しますし、そもそも浴槽に入ってもらえる気がしません。
そういった状況下にある方には、訪問入浴というサービス利用をお勧めします。
訪問入浴サービスに依頼すると、職員3名(看護師1人、介護員2名オペレーター含む)が自宅訪問し、特設浴槽を使って入浴を提供します。
自宅にある浴槽に入ってもらう訳ではありません。
例えば、寝たきりの人が寝ているベッドの側に浴槽を置き、水は社用車のボイラーを介してお湯を張ります。入浴前には看護師が血圧など体調確認をし、安全を配慮した上で入浴を提供してくれます。
寝たきり状態であっても、職員が3人で対応しますので、移乗動作も安心して行えます。なので、訪問入浴を希望される方は介護度が重たい方が多いように感じます。
訪問介護や訪問看護、訪問入浴に関しては1回利用で○○円と金額設定がありますので、金額が気になる方は事前にケアマネジャー等にご確認ください。
お風呂に入る事で得られる効果


ここまで、自宅でお風呂に入る為に受けられるサービスをお伝えしましたが、
そもそも入浴をする事でどんな効果があるのでしょうか?
①入浴する事で血行が良くなるので、新陳代謝が高まったり、体内の不要物の排泄を促してくれます。
②熱すぎは良くありませんが、37度~41度程度で比較的ぬるめのお湯は、副交感神経が優位に立つことでリラックス効果が得られます。
③浮力効果と言い、お湯に浸かる事で体が軽くなり、筋肉が緩んでリラックスできます。
④お湯に季節を感じられる物(菖蒲、柑橘系など)を入れても良し、バラやローズの香りのバスクリンを入れるも良し、その日の気分に合わせる事もできて、気分転換も気軽にできます。
⑤入浴をすることで衛生を保つことができます。傷口にしみるとか、感染症系には注意が必要ですが、シャワー浴だけでもウイルスを洗い流す効果が得られます。
この他にも、入浴する事で得られる効果はありますよね。
その一方で、入浴をする際には注意しなければいけない点もありますよね。
自宅内で一番事故が多いとされる場所は、浴室・お風呂場とされています。冬場の温度差によるヒートショックや、床が滑る事で起こる転倒事故などには、十分注意を払って欲しいものです( ゚Д゚)
まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事では、自宅で入浴する為のポイントは説明してきました。
❶自宅で入れない理由。
❷自宅でお風呂に入りやすくする工夫。
❸介護サービスを受けて入浴する場合。
❹お風呂に入る事での効果。
以上です。
そもそも、お風呂が嫌いな方も居ますので、全ての方に勧める訳ではありません。
デイサービスに通うことができれば、よほどの理由がない限りは入浴対応してもらえると思います。
中には、羞恥心の関係からデイで入る事を望まない方もいます。また、デイだと決められた時間に入るように促されるので、それが嫌だという声もあります。
心置きなく、ゆったりとした気持ちで自宅で入れるのであれば、それば一番望ましい形でもあります。
その気持ちが実現するためにも、必要なサービスを受ける事や必要な用具を使用する事も考えてみて下さい。
お風呂に入る事で、心と体にとって安楽(心地良い)な時間となれば幸いです♪
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