
どうも、ケア人あがちょ(@careninagacho)です。
皆さんはタクシーに乗った事はありますか?
駅前や病院前に停まっている印象があります。
そんなタクシーですが、必要な時に必要な場所まで移動できる為、日々の仕事に欠かせないという人も少なくないですよね。
また、普段の生活の中で必要な移動手段としてタクシーが使われるケースがあります。
高齢化・障害により車の運転が出来なくなった場合などには移動手段として活用されます。

今回は、高齢者や障害者を対象としてるタクシーの種類について説明したいと思います。必要に応じて利用を検討されてもいかがでしょうか。
移動手段の課題

車に乗れるうちは問題ありませんが、高齢になってくると判断力や認識力の低下などを懸念して、免許を返納するようになります。
そうなると、何かと移動に困る事が増えてきますよね。
特に田舎暮らしでは、公共交通機関の本数も乏しかったり、バス自体も走っていない場所は存在します。
車に乗れない場合の移動手段は、今後も生活上の大きな課題ですね。
タクシーは便利な乗り物
タクシーは、希望する場所を指定して乗ります。
●定期的な通院
●日々の買い物
●時々、出かける旅行先
当然運賃がかかりますが、都合の良い乗り物ですよね。
タクシー以外で言えば、バス、電車、新幹線、飛行機・・・
行き際や用途によって選択すべき乗り物は変わります。
乗り継ぎや歩いての移動を少なくさせる為には、タクシーはとても便利です。
でも、人によっては一般的なタクシーでは乗りにくい、都合が悪いと感じる人もいます。
例えば、障害や高齢により車椅子に乗っている人や何らかの介助が必要な人です。
では、車椅子や体に不自由を感じている人が安心して乗れるタクシーは、どういった種類があるのでしょうか。
介護保険タクシーとは

車椅子の方でも負担が少なく利用ができるタクシーは2種類あります。
まずは、【介護保険タクシー】についてです。
介護保険タクシーとは、その名の通り、介護保険を利用して使うタクシーの事です。
介護保険を使うという事は、居宅事業所のケアマネジャーが支援計画を立てて、プランを基に利用するタクシーとなります。

「今日の午後から病院へ行きたいけど、介護保険タクシーに乗っていけるのかしら(・・?」
ケアプラン(支援計画)に基づいての利用となる為、急なタクシー利用は難しい場合が多いです。
対象者と利用目的
誰でも利用ができる訳ではありません。保険が適用となる場合はどんなケースでしょうか?
■利用の対象者
◎介護保険を受けており、要介護認定で1~5に該当している人。(要支援の方は対象外)
◎自宅以外でも、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に住んでいる場合でも、一人で公共交通機関が利用できない人。
■利用可能な目的
◎病院への受診やリハビリ等
◎役所や銀行等の公的機関
◎日常生活に必要不可欠となる物の買い物
◎選挙の投票
◎介護保険施設やデイサービスへの見学
補足として、買い物については「日常生活に必要不可欠」という事で、眼鏡や補聴器の購入、食材や日用品は該当しますが、趣味活動に使う物品や嗜好品、外食に行く為には使う事はできません。
利用までの流れ
では、介護保険タクシーを利用開始するまでの流れを説明します。
①担当のケアマネジャーに相談。担当者が居なければ包括支援センターや行政窓口に相談。
②タクシーが必要な要件や目的に関して、ケアマネが作るケアプラン(支援計画)に落としていきます。
③業者との打ち合わせ、会議や契約を結びます。
④プランを基に、介護保険適用としてのタクシー利用の開始となります。
訪問介護サービスの1つに「通院時の為の乗車または降車の介助(通院時乗降介助)」があります。
介護保険タクシーの場合は、通院等乗降車の介助(直接、身体に触れるような介助)を行う訳なので、ドライバーは誰でもなれるわけではありません。
ドライバーに求められている事は、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)以上の介護に関係する資格の保有が義務付けられています。
安心して移動の補助、乗降車の介助を受けられるのは有難いですよね。
福祉(介護)タクシーとは

福祉タクシーについてですが、別名は介護タクシーとも呼ばれます。
ややこしい名称ですが、保険が付いていませんので、介護保険を利用しての乗車ではないという理解で大丈夫です。
対象者と利用目的
保険適用ではないため、ケアマネジャーが作成するケアプランは必要ありませんし、利用の目的も決まりはありません。
■利用の対象者
◎介護保険を受けている人(要支援、要介護)。
◎障害がある人。
◎年齢に関係なく、公共交通機関の利用が出来ない状態の人(ケガをした人、妊婦など)。
■利用可能な目的
◎特に制限はありません。旅行や趣味活動、墓参りなど。
利用までの流れ
福祉タクシーの利用に関しては、介護保険タクシーとは違い、介護保険を利用しない為に臨機応変な対応が可能です。
基本的には利用目的に制限はないため、行きたい場所まで乗せて行ってくれます
①福祉タクシーの業者に電話連絡を入れる。
②利用したい日時や場所を伝える。
③体の状態(車椅子が必要なのか)などを伝える。
④目的によっては、往路でそのまま利用する事もある為、詳細を伝えておくと良い。
⑤当日は、乗車後の運賃支払い。お住まいの行政によってはタクシー券などが使える為、事前に伝えておくとスムーズ。
2種のタクシーを比較
介護保険タクシーを福祉タクシーは、何だか似ているので違いが分かりずらいかと思いますので、改めて復習をしてきましょう。
介護保険タクシー | 福祉タクシー | |
対象者 | 要介護1~5の介護保険認定者のみ | 要介護度に関わらず、一人での公共交通機関の利用が出来ない人。 |
料金設定 | 通常は、運賃+介護保険料(1~3割)となります。 ◎運賃は時間制運賃or距離制運賃(30分毎に○○円)とか、(初乗り2km○○円、以降1km毎に○○円)に分けられます。 ◎介護保険の費用部分は、サービス内容により変動します。 乗車の介助、着替えや靴の履き替え介助、病院までの受付対応や薬の受け取り等(病院内での付き添い介助は介護保険では利用できません。自費で対応してくれる事業所もあります。) | 目的地に到着後、清算する。運用摘要地域(運賃ブロック)ごとに運賃が決まっています。通常は一般のタクシーと同じメーター料金。 ※市町村によっては、補助制度がありますので、通常の料金より安く済む場合もあります。 |
利用開始までのルール | 介護保険を使う為、事前にケアプランの作成と同意が必要。正式な契約の締結後より利用可能となる。まずは、ケアマネジャーや包括、行政窓口へ相談すると良い。 | 介護保険は適用とならない為、ケアプランは不要であり自由な利用が可能です。業者へ直接電話を入れて、必要な時間場所を連絡入れればOKです。 |
サービス内容 | 訪問介護サービスの一部であり、ドライバーは有資格者に限られている。乗降車の介助が可能であり、移動で不安な事は相談してください。ケアプランに基づいてのサービス内容になりますので、詳細は事前に相談して下さい。 | ドライバーは介護の資格がありません。よって、乗降時の介助はできません。介助をしてほしくても、法律上は禁止されてる為、不便に感じる事があるかもしれません。 |
どちらのタクシーも、車椅子でそのまま乗る事ができる「スロープ付きの福祉車両」が一般的なので、車椅子の人でも安心して目的地まで移動する事が可能です。
心配な人は事前に確認をしておいてください。
まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
介護保険タクシーと福祉(介護)タクシーの違いは分かりずらいかと思います。
介護保険タクシーを介護タクシーとして説明しているブログ等もありますので、余計にややこしくしているように感じます。
基本的には、
介護保険タクシー ≠ (介護保険適用外)介護タクシー
と思って頂ければOKです(^^)/
保険が付く事で、ケアマネによるケアプラン作成が必要となることや利用目的の枠が狭い為、使い勝手が悪く感じるかもしれません。
通院や買い物など、生活上の移動には欠かせないサービスの一つでもありますので、利用方法が分からない場合は担当ケアマネ等に気軽に相談してみて下さいね。
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