
どうも、ケア人あがちょ(@careninagacho)です(^^♪
介護の仕事をしてると、いろんな資格を持った同僚や先輩と連携を図り、チームとして利用者を支えていきます。
畑違いの仕事から介護の世界に初めて足を踏み入れた人や無資格者であれば、自分の知識が追い付いていないと「この人たちの言っている事が理解できない・・(-_-;)」と、取り残されることも想定されます。
まずは、地道な努力と基礎的な知識を身に付ける事は必須です。
そんな中で、2021年の介護報酬改定より、認知症についての基礎知識を学ぶ機会を作る事が義務付けられました。

今回は、【認知症介護基礎研修】について詳しく説明していきますね(^^♪
基礎的な知識を身に付けていきましょう!

介護系の各種資格

認知症介護基礎研修の説明の前に、まずは介護業界において主軸となる資格を紹介します。
介護福祉士
言わずもがなですが、介護のプロとして目指すべき資格です。
以前は、介護の現場で実務3年間の実績があれば、介護福祉士の試験を受ける事が出来ましたが、今では実務経験年数だけクリアしても、試験を受ける事ができなくなりました。
経験以外に『介護職員実務者研修』の受講が義務付けられたのです。
実務者研修や初任者研修(旧ヘルパー2級)を受けるには、費用も時間も掛かりますが、その先の介護福祉士を目指している人にとってみれば、意味のある支出と時間ですね。
※無資格者の場合は、実務者研修に450時間もの時間を要します。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護福祉士を取得した人は、次なるステップアップとして考える資格が、介護支援専門員(ケアマネジャー)ですね。
ケアマネジャーは介護保険制度を理解し、制度の中枢を担ってると言っても過言ではありません。
ケアプラン作成や給付管理、書類関係や行政への手続きなど、業務は多岐にわたります。
しかし、国は介護職員への処遇改善は図ってきていますが、居宅のケアマネジャーへの処遇改善は図られていない為、今では介護福祉士の方が給与が高いという報告もあります。
しかも、ケアマネジャーは5年に1回の更新研修の義務付けがあり、その度に費用と時間がかかります。
その結果、ケアマネジャーの給与と業務量が割に合わないという理由で、ケアマネジャーへのステップアップを選択しないという人が増えているのが現状の様です。
認知症介護に関する研修

実は、認知症介護○○研修っていう名称の研修がいくつもあります。
- 認知症介護基礎研修
- 認知症介護実践者研修
- 認知症介護実践リーダー研修
- 認知症介護指導者養成研修
- 認知症介護管理者研修
- 認知症介護開設者研修
認知症についての理解を深め、認知症に関する事業を行う上で必要な知識を学ぶ機会となります。
それぞれの研修には受講の要件もあり、誰でも受けられる訳ではなく、必要に応じて受講をしなければいけません。
管理者研修を受けていないと、グループホームの管理者として配置づけ出来ない・・といった感じです。


体系図のように、まずは基礎を押さえ、徐々にステップアップをする中で最終的には指導者を目指せるぐらいに知識と経験が伸ばせると良いですね。
認知症に関する研修が多いのは何故か・・
認知症に関連する研修以外でも、介護に関する資格の受験には、ほぼ確実に認知症に関する内容が出てくるはずです。
それだけ、介護の世界では外せない内容という事ですね。
❶グループホーム以外でも、デイや入所施設、ヘルパーでも認知症高齢者と接する機会は必ず訪れる為。
❷認知症高齢者は今後も増え続ける為。
❸認知症高齢者の混乱や不安感に対して、適切で安心感を与える対応が求められる為。
❹認知症対応の強化を図り、事業所ごとの質や安全面等の基礎を築く為。
❺地域における認知症の高齢者や家族を支え、認知症のリーダー的役割を担っていって欲しい為。
認知症の正しい理解が必須だからこそ
認知症介護基礎研修に関しては、その名の通り『認知症に関する基礎的な学ぶ』時間となります。
介護の仕事に就くと、必ずと言って良いほど、認知症の高齢者との関り、そして支援・介助が必要です。
介護を続けていく上では、当り前に求められていく事です。
2021年度より基礎研修が義務化されたのは、基礎知識を広く普及させて「誰でも知っといてね」といったメッセージですね。

認知症介護基礎研修の概要

ここからは、認知症介護基礎研修の概要を説明します。
『介護に関わる全ての者の認知症対応力を向上させていくため、介護に直接携わる職員が認知症介護基礎研修を受講するための措置を義務付ける。』
引用:厚労省(令和3年度介護報酬改定の主な事項について)
受講対象者の要件
◎受講対象者は介護に従事する者のうち、医療・福祉関連の資格や研修を1つも取得していない人が対象となります。
◎認知症サポーター養成講座の修了者は対象外ではないので、受講が必要。
◎EPA介護福祉士、在留資格「介護」などの有資格者を除き、外国人も義務付の対象となる。
介護労働安定センターの調べでは、無資格者は全体の8%程度との事。
受講対象外
◎無資格者がいない訪問系サービス(訪問入浴介護を除く)、福祉用具貸与、居宅介護支援は対象外。
◎医療・介護に関わる国家資格(介護福祉士、看護師、保健師、社会福祉士など)はもちろんの事、初任者研修(旧ヘルパー2級)修了者等や、卒業証書で卒業が証明できる福祉系高校の卒業生も対象から外れます。
◎人員配置基準上、職員の員数として算定される職員以外の人、直接介護に携わる可能性のない人(例えば、介護施設で働いている調理員や清掃員、事務など)。
但し、必要と思えば受講させる分には全く問題ない。
基礎研修の内容
研修時間は講義と演習の合計6時間程度なので、1日で終了します。
現時点では、コロナの影響もありeラーニングでの研修も認められている為、わざわざ外部に出掛ける必要はありません。
eラーニングで学ぶ場合は、
- 認知症の人を取り巻く現状
- 具体的なケアを提供する時の判断基準となる考え方
- 認知症の人を理解するために必要な基礎的知識
- 認知症ケアの基礎的技術に関する知識と実践上の留意点
以上、講義動画視聴(150分程度)で終了となります。
確認テストや自己ワークなどに要する時間もありますので、個人差は出ます。
受講に求められる期限は?
2021年4月以前に入社している無資格者に関しては、3年間(2024年)の猶予期間があります。
その後、入社したスタッフには1年毎の猶予期間となります。
※但し、猶予期間が過ぎても受講できていないからと言って、介護ができなくなる訳ではありません。
受講の費用
都道府県の主体で開催していたり、研修機関が行なったりしていますので、費用は受講先にもよりますが、概ね無料~5千円程度(テキスト代含む)です。
対象者は受講しないといけない為、個人持ちではなく、会社負担で受けれる事とは思いますけど・・。
まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
認知症の事をより深く知っていくと、本当に奥が深い事が分かります。
基礎的な事を知ったからといって、直ぐに対応力が上がる訳でもありませんが、実際に認知症高齢者の人と関わりを持つ中で、「ウロウロ(徘徊)されている時は、不安を感じてるんじゃないか・・」「何回も同じ話をされる人は、短期記憶の障害がある為か・・」等々、気付きのスキルを上げるきっかけにはなると思います。
学びの時間を有効的に活用しましょう。

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