毎日のことだから、安全に食べたい。【食事介助】の注意点と補助商品を紹介します。

介護職の実態
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どうも、ケアニンあがちょ(@careninagacho)です(^^♪

食事を摂る事は、生きていく上で欠かす事のできない時間となります。

介護においても、3大介助と呼ばれる食事・排泄・入浴を、いかに安全・安心に配慮して提供できるかがポイントでもあります。

あがちょ
あがちょ

今回は、食事介助における注意点や食事を摂る際の補助商品を紹介したいと思います。

この記事で分かる事

●食べた物がどのようにして胃まで運ばれていくのかが分かる。

●食事介助における確認事項と食事をサポートしてくれる商品紹介。

●摂食嚥下の予防対策。

高齢者の食事には注意が必要

施設入居している人やデイサービスを利用している人、高齢者の多くは、食事の時間を楽しみにされています。

高齢者
高齢者

「お昼の時間が一番の楽しみだよ!今日は何が出るかな🌝」

そんな会話も耳にします。

しかし、高齢者の食事は特に注意していないと命に関わる場合があります。

年初めに餅を詰まらせて救急搬送される高齢者は少なくありませんし、お茶などで誤嚥した結果、毎年多くの人が誤嚥性肺炎で亡くなっているようです。

出典:日本人の順位別の死因(厚生労働省)2020年更新

高齢者の食事シーンでは、注意を怠ると危険が高くなるため、各介護サービスでは食事形態にも配慮していると思います。

まずは、基礎的な事をおさえておきましょう。

摂食嚥下の5期(食べる流れ)

普段何気なくしている『食べる』という行動にも、実は段階があります。

これを摂食嚥下の5期と呼び、5段階に分かれています。

❶先行期(認知期)

食べるものを認識(目で見たり、臭いを感じたり)して、口に入れるまでの段階。

❷準備期(咀嚼期)

食べ物を口に入れて、咀嚼(噛む)する段階。

❸口腔期

咀嚼した食塊(しょっかい)を喉へ送り込む段階。

❹咽頭期

食塊を飲み込み、咽頭から食道へ運ぶ段階。

➎食道期

食塊を食道から胃へ運ぶ段階。

5期を経て食事が胃へと運ばれていき、生きていく上での必要な栄養となっていくわけですね。

しかし、高齢になると正常に胃まで到達しずらくなる場合や、危険なケースが出てくるのは何故でしょうか。

認知期の低下

認知症になるリスクが上がりいます。

認知機能の低下が進むと、物の判断や理解が乏しくなる為、食べ物という認識ができない事もあります。逆に、食べ物で無い物を口に入れてしまう異食行為も確認される事もあります。異食行為が見られれば、周りの環境整備が必要ですね。

認知症がかなり進行された人の場合、口に入れる行為を拒み、食事が口から摂れなくなるような摂食障害を起こすようになると、口から栄養が確保できなくなります。

咀嚼期(嚙む力)の低下

噛む力も衰えてきますので、硬い物や繊維質の物は食べづらくなります。

噛む時の筋肉の衰えなどが原因です。

また、高齢者は入れ歯を使用している人がほとんどだと思いますが、入れ歯を入れている人と入れていない人では、入れている場合だと咀嚼力が4分の1程度に低下するとも言われています。

咽頭期(飲み込み)の低下

飲み込む機能も低下しやすくなりますので、物を飲み込んだ際に誤嚥を引き起こす事にも繋がります。

嚥下の障害には、「器質的原因」「機能的原因」「精神心理的原因」の3つに分けることができます。

器質的原因

飲み込み時の舌や喉に原因がある状態。先天性のものや口内炎などがある。

機能的原因

舌や喉自体ではなく、動かしている神経や筋肉に原因がある状態。脳卒中やパーキンソン病などがある。

精神心理的原因

うつ病等の心理的な原因に伴う、食欲不振などがある。

唾液誤嚥

誤嚥性肺炎を引き起こす原因は、食事の際の誤嚥ばかりではありません。

寝ている間の唾液による誤嚥で、肺炎になるケースも多いとされています。

仰向けに寝ている場合は、口腔内の唾液が溜まり、無意識に嚥下反射を起す事で溜まった唾液を飲み込んでいます。その唾液が、気管に流れていく事で誤嚥に繋がってしまいます。

なので、唾液誤嚥のリスクを下げるには、横向きで寝ていたほうが良いようです。(無意識にゴロゴロと寝返りは打ちますが)

嚥下低下が明らかにみられる場合

嚥下が落ちている場合は、耳鼻咽喉科や歯科などに受診をして確認・相談して下さい。

簡易的なスクリーニング検査、嚥下造影検査などを受けられるかもしれません。

嚥下・誤嚥のメカニズム(ニュートリーオリジナルCG)
出典:ニュートリー株式会社

嚥下食ピラミッド(食事形態のあれこれ)

嚥下機能は低下していく中で一番の懸念は、物を詰まらせる窒息、誤嚥した物が肺で炎症を起こす誤嚥性肺炎などの、命に関わる事ですよね。

そのリスクを少しでも下げる事を考えなければいけません。

食事形態には、対象者に合わせたレベルの見極めが必要です。

出典:嚥下食ドットコム

普通食で食べれていた人が、ムセ込みが多くなった、噛み切れず食べ残しが多くなった、というような日々の変化を察知しておく事も介護スタッフには求められます。

但し、食べにくさがあるからといって、直ぐに柔らかい物ばかりを提供する事が必ず正しいという訳ではありません。

看護やセラピスト等と共有しながら判断していく事が重要です。

食事介助と姿勢チェック

誤嚥を予防する為にも、食事をする際の姿勢はとても重要なポイントです。

上体が反り返っていたり、背筋が丸まっていたりすると、食べ物を飲み込んだ時に気管へ流れてしまう誤嚥に繋がります。

食事の際に、気にしてチェックしてみましょう。

食事介助ポイント

●まずは、ポジショニングの確認を行います。利用者の踝が床に着かない場合は、踏み台などを用意すると良い。

●介助者は利き手側斜め前方に座り、目線を合わせる。(立ったままの介助はNG)

●食べる際は、あごを引いてもらう。

●補助具スプーンやフォークなどが歯に当たらないようにする。

●食べ物は、舌の中央付近に乗せる。

●「ゴックン」と嚥下の確認をした後に、次の一口を運ぶ。

●スピードや一口の量は一人ひとり違います。急いで介助をして詰まらせてはいけません。焦らせる事がないように注意する。

●「今日は○○の煮付けと、○○のデザートですね・」「美味しいですか?」「あと少しですね」「硬くないですか?」など、声掛けしながら提供する。黙々と介助をしない。

●誤嚥性肺炎の予防の為にも、食後は歯磨きを。

また、椅子に座る事ができず、ベッド上で食事を摂る人もいますので、その場合にも姿勢には注意しましょう。

ベッド上での食事介助ポイント

※基本的な配慮は、椅子でもベッド上でも一緒です。

●あごを引いて食べる様に枕やクッションで調整します。

介助する際は60度ぐらいが良いですが、本人の訴えも聞きましょう。

●足元や肩を冷やさない様に暖かくしておく。

●目の高さを合わせる。(見下ろさない)

●食後は直ぐにフラットにせず、食後20~30分空けてから横にします。

●食後は歯磨きを。ガーグルベースを使用して、口をすすいで清潔を保ちましょう。

補助具

1人で食べられる人も食事介助が必要な場合でも、多くの人が補助具を活用していると思います。

使いやすさや好みにも配慮して選びましょう。

食器

折角、一人で食べれる場合でも、食べにくい食器を使用している事で「食べにくい、もういいや・・」と食欲低下・意欲低下に繋がってはいけません。

食器の確認ポイント

  • 色(白い食器だと、ご飯など白色の物が残っていても分かりずらい)
  • 滑り(食器が滑りやすいとテーブルから落としやすい)
  • 握り具合(指に関節症などある人にとっては、スプーンやフォークの場合は、握る部分の太さや形状で使いやすさがガラリと変わります) 

とは言え、少々使いにくくても、「気に入っている陶器の食器を使って食べた方が食欲が増す」という人もいますので、本人の意向も大切にしましょう。

エプロン

食べこぼしが増えたという事はよく聞くことです。

掴みにくさや手が震える、口に運んでもこぼれ落ちるといった感じです。

そんな時には、食事用エプロンを使います。

好みの柄や色をセレクトしましょう。

ただ、いくら食べこぼしが多くてもエプロンを使いたくないという人もいます。

タオルを落ちないようにクリップで止めて対応されると良いと思います。

トロミ剤

嚥下低下が伺えると、トロミ剤を使用している頻度が多くなります。

お茶や水、味噌汁にも入れる事で、トロッとした状態になります(中華飯の餡の感じ)。

同じ量を使う訳ではなく、嚥下状態(嚥下食ピラミッド参照)に合わせて量の調節をする必要があります。

出典:日本メディカルニュートリション協議会

作る際の注意点としては、グルグルとかき回さずに、スプーンを前後に往復させる感じで混ぜるとダマになりにくいと思います。

トロミ剤の種類もいくつかありますので、ご参考までに。

楽のみ

主に2種類にわかれます。

直接口をつける『吸い飲み』と『ストロー付き』です。

吸い飲み ●嚥下状態が低下している人。
●介助が必要な人。
●ストローで吸い上げる事が難しい人。 
ストロー付き ●傾けずに飲める。
●手が口元まで上がりにくい人。

ちなみに、楽のみの蓋の上には小さな穴が開いていますが、これは口元から水分が出る量を調整するための穴です。塞ぐと出なくなります。

口腔ケア

食後には口腔ケアを行います。

自分で食べれる人、自歯がある人に限らず、口から食事が摂れない人であっても口の中をキレイにしておくことは大切な事です。

主な理由としては、

  • 誤嚥性肺炎の予防
  • 唾液の分泌を促進
  • 口臭の予防
  • 虫歯や歯周病の予防

ブラシが使えない人や水ですすぐことが出来ない場合でも、口腔ケア用のスポンジを使ったり、ウェットシートで口の中を拭き取ったりします。

注意点としては、口の中に指を入れる介助(入歯を外す、シートで口腔内を拭く)では、感染予防としても必ずプラスチックグローブを付けましょう。

また、舌専用のブラシもあります。

舌は味覚を感じる部位でもあり、飲み込む、話すといった際にも重要な役割を担っていますので、舌の手入れにも注視しましょう。

摂食嚥下の予防策

美味しく、安全に食事をする為にも誤嚥予防をしたいものです。

口腔体操

昼食前には多くのデイサービスや介護施設で見受けられる体操ですね。

パ・ タ・ カ・ ラ

これ知らない介護スタッフはいないんじゃない?って思うぐらい介護業界ではメジャーだと感じます。

家でもどこでも出来る体操なので、デイに行かない日でも日課としてやれると良いんじゃないかと思います。

【4パターン】パタカラ+指体操が究極の口腔体操になった!脳の活性化にも!
出典:介護エンターテイメント脳トレ介護予防研究所

オーラルフレイル予防

オーラルフレイルって聞いたことはありますか?

オーラル = 口腔

フレイル = 虚弱

を意味し、軽いムセ、硬い物が噛みにくい、滑舌の悪化、口腔の内の渇きなどの症状があります。

出典:歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版(日本歯科医師会)

硬い物が噛みにくくなったから、柔らかい物ばかりを食べる。

そうすると、余計に噛む力、噛む機能の低下に拍車をかけていくといったスパイラルに入ります。

口腔機能の低下により、意欲低下や栄養状態の低下など、心身機能にも悪影響が出て来るといった具合です。

日頃から柔らかい物ばかりを食べない事や、口腔内のトレーニング(先程の口腔体操など)などを意識しましょう。

【オーラルフレイルの予防】口腔ケアで健康寿命を延ばしましょう!
出典:山梨チャンネル

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

食事の際の注意するべきポイントはご理解頂けましたか?

食事は体を維持する為には欠かせません。

安全に食べる為の視点は大切ですが、楽しく食べれて美味しく感じれる為の環境作りにも心掛けたいものですね。

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