
どうも、ケアニンあがちょ(@careninagacho)です(^^♪
介護サービスの中には、自宅で介護や看護、入浴の支援を受けられる訪問系サービスがありますが、リハビリを受ける事も可能です。
リハビリと聞くと病院で受けるイメ―ジが強いと思いますが、自宅で受けられるリハビリにはどんなメリット・デメリットがあるんでしょうか。

今回は訪問リハビリテーションの紹介をします。利用を考える際の参考にして頂ければ幸いです。
リハビリテーションとは

改めてリハビリテーションの意味を確認しておきます。
リハビリテーションとは、身体的、精神的、社会的に最も適した生活水準の達成を可能とすることによって、各人が自らの人生を変革していくことを目指し、かつ時間を限定した過程である。
【re(再び)+ habilis(適した)】、すまわち『再び適した状態になること』『本来あるべき状態への回復』などの意味を持つ。
引用:ウィキペディア
病気や事故などにより今までの暮らしぶりが困難になってしまった心身の状態であっても、リハビリを通じて以前のような暮らしぶりに戻れるように目指すことを言います。
リハビリテーションを提供する事ができる主な資格としては、
❶理学療法士(PT):主に物理的手段(運動など)を用いて身体機能にアプローチします。
❷作業療法士(OT):主に作業活動(洗濯、料理など生活上のさまざまな行為)を用いて認知機能や身体機能にアプローチします。
❸言語聴覚士(ST):主に話す・聞く・食べる・コミュニケーションなどの障害に対してアプローチします。
リハビリを受ける場合
リハビリを受けられる場所もいくつかあります。
■病院(回復期リハビリテーション病棟などは、リハビリがメインになります)
■整形外科、クリニック
■介護老人保健施設(通称、老健)
■通所リハビリテーション(病院、老健に併設など含む)
■訪問リハビリテーション
リハビリを受ける場合、医療保険の適用もしくは介護保険の適用になりますが、どういった違いがあるのか合わせてお伝えします。
医療保険
入院中に受けるリハビリは医療保険の対象となります。
外来の場合は、2019年度末に大きな変換点がありました。
外来リハを受けており維持期・生活期の段階にあった人は、医療保険の対象から外れることになりました(急性期や回復期は医療保険のまま)。しかし、中には例外的に医師の判断で医療保険での適応となるケースもあるようです(高次脳機能障害など)。
基本的には、ある程度状態が安定的になった人であれば介護保険に移行された訳です。
介護保険
介護老人保健施設の入所者や、通所リハビリテーションの利用者が受けるリハビリは介護保険の対象です。
訪問リハビリテーションに関しては、基本的には介護保険が対象となりますが、要介護認定とならない場合や急性増悪時の利用では医療保険での対象となる場合があります。
併用ができない
医療保険で外来リハビリテーションを利用される場合は、介護保険を利用しての通所リハや訪問リハは併用することはできません。
ややこしいのが、訪問看護によるリハビリ(介護保険)も受けることが出来ますが、この場合であれば医療保険で外来リハビリを併用することができます。

どちらにしても利用を開始する前に、現在のサービス状況を受付や担当者に伝えて頂ければ大丈夫かと思います。
訪問リハと他訪問系サービスとの違いとは

訪問系のサービスにはいくつかありますが、似たように感じられるサービスとしては訪問看護や訪問マッサージではないでしょうか。
では、訪問リハビリテーションとの違いについて説明します。
訪問看護との違い

訪問看護は、主に看護師による訪問サービスです。
自宅において、体調の確認や医療処置(点滴など)も医師の指示により行います。また、末期がんの人などでは『特別訪問看護指示書』が出ている場合、医療保険の適用となります。
看護師もリハビリのように体の動きや痛みなどの確認や相談に応じたりしますが、あくまでも看護提供が基本となります。
訪問マッサージとの違い

リハビリを受けている利用者が「マッサージを受けている」と勘違いしている事はよくあります。
身体をほぐす=マッサージって感覚なのでしょう。
国家資格である『あんまマッサージ指圧師』が施術します。
訪問マッサージに関しては、医療保険のみの適用となりますので、介護保険での利用はできません。

施術を受ける前には、医師からの診断書(同意書)が必要となりますので、まずは訪問マッサージ店で確認をしてみて下さい。
訪問リハを利用するメリット・デメリット

どんなサービスでも少なからず、メリット・デメリットはあるものです。
訪問リハビリを利用するメリット
訪問リハについてのメリットをお伝えします。
自宅での生活動作に合わせたリハビリ
何と言っても、普段暮らしている環境下でリハビリを受けるということは、使っているベッドや生活上の動線、浴室などリハビリ専門職に確認してもらえることです。
本人の生活動作をリアルに確認ができる事で、より実態に合ったリハビリの提供が可能になります。
住宅内の環境・動線などの相談にも
住宅内の環境において、利用者・家族が気にならなかった点だったとしても専門職に見てもらうメリットはあります。
本人の動きに合わせ、高さ設定や動線の改修、必要な用品の提案を受けると少しでも快適に過ごせるようになる事もあります。
寝たきりの人でも受けられる
介護度が重くなりベッド上で過ごす時間が多い人は、関節が拘縮しやすく床ずれにも繋がりやすくなります。
可能な限りは、リハビリを受けて少しでも関節を動かすことが重要です。
寝たきりに近い人でも、通いサービスを利用されている人もいますが、施設までの移動の負担がネックとなり得ます。
その反面、訪問であれば自宅ベッド上にてリハビリを受ける事ができ、施設までの移動の負担がなく受けられます。
デメリット
今度はデメリットを考えてみます。
機械がない
リハビリを受ける際に、マシーンと呼ばれる機械やウォーターベッドのような機材を使用している事業所は多くあります。
利用者の声でも「機械がたくさんあって、いろんな運動ができて良いよ」と言う人もいます。
訪問であれば、機械を使っての運動やリハビリを受ける事は難しいと考えて下さい。
他者交流がない
「誰かに見られたくない」「大勢の中に行きたくない」という意向の人にとっては良いかもしれませんが、他者との関りを持ったり会話をしたい人にとってみれば、通所サービスを受ける事が大きな目的にもなる為、リハビリ時間以外でも通う意義は大いにあります。
訪問となると、リハビリスタッフとの会話や関りは作れますが、同世代の人との時間共有ができないのが難点です。
ケアマネジャーに依頼
通所リハor訪問リハを考えている人は、まずは担当ケアマネジャーに相談して下さい。
リハビリ系のサービスは介護保険下の中でも医療系に該当する為、サービスの利用についても医師に確認をする必要があります。
その上で、リハビリ利用に関して計画書に落とし込んでいく訳です。

リハビリサービスにしても住宅内の環境整備に関しても、ケアマネに気軽に投げかけてみて下さい。地域のサービス事業所情報は頭に入っていると思いますよ。
まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
完全に今まで通りにいかないとしても、目的を持ってリハビリを続ける事は、生活に良い影響を与えると感じます。
サービスを受ける場合には『通いは通い』の『訪問は訪問』の目的や利点・欠点がありますので、利用に困った時は本人・家族だけで抱え込まずに、ケアマネジャーや担当窓口に相談して下さいね。
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