
どうも、ケア人あがちょ(@careninagacho)です(^^♪
介護の勉強をしていくと、【社会資源】という言葉をよく目にすると思います。
社会資源と聞いて、ピンッときますか?

そこで今回は、介護の勉強を通じて学ぶ『社会資源』について紹介していきます。
社会資源とは


高齢者が増え続ける世の中で、社会を取り巻く状況にも変化していきます。
社会資源は重要な役割を持っています。
社会資源は、専門用語で言うと「インフォーマル」と言います。
社会資源を考える時に『フォーマルサービス』と『インフォーマルサービス』と分けられます。
フォーマルサービス
フォーマルサービスとは、公的サービスを中心としており、目的が明確で安定的かつ専門的に提供させるものを指します。
■行政が主体となって供給されるサービス
■自治体による福祉、医療、介護保険サービス
■医療法人や社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO)などが提供するサービス
■一般企業がサービスに対する対価を得て提供されるサービス

公的に定められた枠組みの中で展開されている為、ルールや制限が厳しかったりします。安定性の代わりに柔軟性に欠ける点は感じます。
インフォーマルサービス
フォーマルサービスと違い、安定性や専門性が前提にはありません。
住民やボランティア活動を含め、地域によっての差も大きく感じられます。
■家族や近隣住民が行うサポート
■地域ボランティアで供給されるサポート
■地域の団体や組織が提供するサポート
■地域の役員(民生委員や自治会など)が供給するサポート

インフォーマルに関しては、地域によっても活発に活動されている所と小さな活動の所と、だいぶ差がある印象です。
社会資源の活用の重要性
社会資源を考える中で、国が示している4つの「助」というものを知りましょう。
その中の互助にあたるのが社会資源になります。

●自助:自分自身で自分の生活課題を解決する力。
●互助:自発的な支えにより、お互いが支えあう力。
●共助:社会保障などの制度化された仕組み。
●公助:最終的に必要な生活保障を行う社会福祉制度。
互助では、地域住民によるボランティア活動やサロン・カフェ等の交流活動を通じて、地域の中で人と人が関りを持ちながら、お互いに支えあう環境作りを求めてます。

とは言え、地域住民の誰でも積極的に活動を始められるものでもありません。核となる人(地域の役員や経験者など)の意識や声が重要でもありますね。
社会資源のあれこれ

住まいの社会資源となるものをリスト化する事で、改めて連携の可否を確認することができます。
地域の役員(民生委員など)
住まいの地域には、その地区における役員がいます。
・自治会長・町内会長・区長・民生委員・老人クラブ会長‥など
地域における困り事や問題点、高齢者の実情などを共有するには重要な役割の方たちです。
実際に、グループホームなどの地域密着型サービスでは運営推進会議の開催が義務付けされていますが、参加者には地域の役員を選ぶように指定されています。
郵便、新聞、コンビニ等の企業系
例えば、一人暮らしの高齢者宅へ郵便局員や新聞配達員、ヤクルトレディーなどが訪れる機会があれば、生活の様子を垣間見れる事もあり、見守り支援者として役割を果たします
一番良いのは直接顔を見て配達物のやり取りができれば安否確認になりますが、そうでなくても、新聞や物が貯まっている状況が確認できれば、

先週の新聞が読まれていない?おかしい。家の中で何かあったんじゃ・・。
という具合に気づいてもらえる切っ掛けにもなりえますよね。
配食サービス

食事を用意してくれるような資源はあるの?
まさに、配食サービスが該当します。
配食サービスは、食事を作ることが困難になったり負担が大きくなっている人にとって、食事を自宅に届けてもらえる事が主目的ではありますが、サービスを使う理由としては、その他に安否確認など見守り支援の意味もあります。
配食サービスを担っている業者や、窓口となっている社会福祉協議会などによっても手続きに違いもあります。
一食当たりの料金も様々なので、まずは担当ケアマネジャーや包括支援センター、行政窓口にてご確認ください。
認知症カフェやサロン等での交流
デイサービスに行けば他者交流は可能であり、高齢者は同世代の人たちと会話や関りを持つことができます。
当然、制度上に決められたルールで行われるデイサービスにおけるメリットもありますが、制度上での制限やルールのない交流の場も重要な役割を果たします。
認知症カフェに関して言えば、地域における認知症高齢者の実態把握や家族間の共有など、まさに認知症の人とその家族を地域で支える為にも、とても有意義な時間となるでしょう。
地域で認知症の人を支える

新オレンジプランの考え方
新オレンジプランって聞いたことはありますか?
「認知症の人の意思が尊重され、出来る限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らしを続けることが出来る社会を実現する」
ことを目的に、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて策定されました。
正式には認知症施策推進総合戦略といいます。
7つの柱の意味
新オレンジプランでは7つの柱を示し、『認知症高齢者に優しい地域づくり』を推進しています。
❶認知症の理解を求める為の普及・啓発の推進
❷認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供
❸若年性認知症の強化
❹認知症の人の介護者への支援
❺認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
❻認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の研究開発及びその成果の普及の推進
➐認知症の人やその家族の視点の重視

❺「やさしい地域づくりの推進」には、ハード面とソフト面があります。ハード面では、生活しやすい環境の整備。ソフト面に関しては、生活の支援として(買い物弱者への支援や高齢者サロンの設置などが謡われています。
社会資源を生かした地域活動の重要性を繰り返し伝えられています。
認知症サポーター養成講座を受けよう
地域資源としての核は、あくまでも地域住民の輪であり、地域の繋がりこそが基盤となります。
特に認知症高齢者を支える仕組み作りは、オレンジプランで求められている事もあり、地域住民の認知症への正しい理解が必要となります。
認知症の理解を深める為に、一つのきっかけとして欲しい講座があります。
『認知症サポーター養成講座』です。
講義を担当する者(キャラバンメイト)が、地域住民や学校の生徒、企業職員等に向けて認知症の理解を深める為に、約90分間の講義や紹介をします。
受講は無料であり、修了者にはオレンジリングが配られます。
オレンジリングは、地域の認知症高齢者とその家族を温かく見守り、応援者の証です。
まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
社会資源は、強みも弱みも地域ごとで違いもありそうです。
まずは、住まいの資源には何があるのか?どんな事が可能なのか?
知る事から始めて欲しいと思います。
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